台湾で「経営の神様」と呼ばれる台湾プラスチックグループ(台塑集団)の創始者、王永慶氏(おう・えいけい)の相続税が100億台湾元(約300億円)を超えることが分かった。これは台湾史上最高額となる。
「台湾の松下幸之助」とも言われている王永慶氏は、フォーブスの2007年度世界長者番付では世界第82位の富豪とされた人物だ。
台北の貧しい家庭に生まれ、15歳で学校を中退して米穀店の丁稚として働き始める。一年後には自分の店を出し、精米所の経営にも乗り出した。その後、製材業で成功し、台湾政府がプラスチック業の奨励策を打ち出すと、1954年に台湾プラスチックを設立し、台湾最大の民間企業に育て上げた。