オリンパスの元社長マイケル・ウッドフォード氏が25日、同社取締役会に出席し建設的な話ができたとし、さらに午後からの会見では、復職の意思があることを再度アピールした。ただし、一部では損失隠しの黙認とCEO就任の取引していた可能性が報道されるなど、本心を探るのは難しいが、結果的には不正を発見したことをここでは評価したい。
英国時代にも2件の不正を告発
マイケル・ウッドフォード氏
その中で、国内メディアの一部で、ウッドフォード氏が10月1日にCEO就任できたのは、損失隠しを黙認するのと引き換えだったとされたことだ。自身で会計事務所に依頼して過去の買収案件を精査。不正の疑いが強いことを掴んで、他の役員の地位保全をする代わりに、自身のCEO就任を要求し、まんまとその地位をせしめたというのだ。しかし、本人はこの報道を否定している。
否定した以上は追及のしようはないが、こうした、権力闘争の感情があったとしても不思議ではない。
そして、この日の会見では、オリンパスの英国子会社となったキーメッド社在籍時にも2件の不正告発を行ってきたことも語っている。そして、自身はその社長になっている。
「嗅覚」という表現をするなら、ウッドフォード氏は不正のにおいをかぐ嗅覚を持っているのだろうか。権力が欲しい場合には、権力者を追い払わなければならない。しかし、不正を見つければ、それは可能でもある。