九電会長、社長がなぜいまさら辞任か

 やらせメール問題を起こしていた九州電力の会長、社長の2トップがついに辞任することが12日の取締役会で承認されることになった。いくら何でも遅すぎたというのが世間の反応だが、実は電力業界内部の常識は違うのだ。その理由には、東京電力を取り巻く状況があるのだという。

銀座も中州も…

 日本で東京電力社員の名刺が最もある場所は取引先などを除いては、東京・銀座だろう。その東京銀座でちょっとした異変が起きているのだ。銀座のある中堅ホステスは「今年は東電の人には年賀状を書いていないから楽だった」と話す。

 中堅クラスのホステスでも、交換して持っている東電社員の名刺は枚数にして50枚ほど、それこそベテランにもなると優に3ケタになるという。年賀状書きは面倒だが、今でも銀座では基本なのだ。その手間が省けるのだが、大助かりというわけだ。

 そうしたエピソードのような寒い光景は、九州電力のお膝元である福岡・中州も似たようなものではないだろうか。


九電公式HP
 九州電力は12日の取締役会で、松尾新吾会長、真部利応社長がそれぞれ現在の役職を退くことが確実になった。それも、6月の任期満了を待たずに、年度末の3月で途中退任となりそうなのだ。

 10月には報道陣に対して、逆切れ気味に強硬に辞任を否定していた松尾会長だが、その強気はどこへ行ってしまったのか。

 その外部要因の一つとして、東京電力の出方にあったようだ。

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