総選挙も公示日が近づき、舌戦が連日のように展開されているが、第三極の有力勢力である「日本維新の会」内の野合ぶりが明らかになった。石原慎太郎代表が「やめろって僕は言った、理念に走りすぎても無理だよ」と維新の選挙公約を全否定。黒幕批判も飛び出すなど、かねてから指摘されていた内部のゴタゴタも暴露されてしまった。維新を起こすどころか、「選挙終了後に分裂」の可能性が出てきた。
石原氏「好きじゃないんだよ」
石原慎太郎代表
石原代表が自由報道協会で行われた会見で、維新の選挙公約である2030年代の原発ゼロ政策について、こうダメ出しをしたのだ。さらに「大阪の連中が一生懸命考えたけど未熟なところもあって、やめろって僕は言った、理念に走りすぎても無理だよ」と続けた。
その政策の根底には維新のブレーンでもある竹中平蔵氏の影響がかなり大きい。しかし「おれは好きじゃないんだよ。あれが全部書いたのわかる。あんまり信じるなと言っている。だけど彼らには神さんみたいになっている」と批判。また、大阪府知事候補探しのころからの橋下代表代行の後見人である経済評論家・堺屋太一氏も、竹中氏の政策には批判的なのだという。
民主党からは、野合と攻撃されているが、本当に野合であることがトップの石原代表の口から洩れてしまったのだ。当初は20、30代の層を中心に期待を集めた維新だが、人気のバロメータの分岐点の一つが原発だっただろう。
「関西電力の大飯原発再稼働の後くらいから、中がゴタゴタしてきたが、どんどん収集がつかないくらいにゴタゴタしてくる」と言うのは関西のマスコミ関係者だ。