米国の慶應ニューヨーク学院がここ数年で話題に上るようになってきた。とは言っても一般にはまだ広く知られる存在ではないが、慶應義塾OBや、富裕層の間ではちょっとした有名な存在になっている。
もうNYに行くしかない
「週刊女性」(8月13日号)で気になるスクープ記事が出ていた。大物女優の黒木瞳さんの長女が、慶応ニューヨーク学院に合格したと報じている。長女は昨年、日本の青山学院中でのいじめが明るみに出たこともあったが、そのまま残る道もあるが、わだかまりを残したまま進学することを考えれば良い選択ではなかっただろうか。
黒木さんがこうした進路を知っていたかどうかはともかく、米国の慶應NY学院から、日本の慶應義塾大へ、という進路は富裕層たちの間ではここ数年でメジャーな進路の一つになっていた。
東証1部上場企業管理職のある慶應OBは「以前に塾生で集まった時に、子供が幼稚舎受験に落ちて、中学も落ちて、『もう、NYに行くしかないな』という話をしていた塾生もいました」と話す。
慶応ニューヨーク学院のHPから
そうした現状をリポートしたのが、「週刊文春」(8月1日号)の特集「チャイルドフライトに群がる富裕層」だ。ここに出てくる学校は、慶応NY学院のほかに、早稲田渋谷シンガポール、立教英国学院の3校。学費はいずれも高く、年間で400万円前後。他にも寄付金なども必要となるために、およそ日本の私立でも考えられないほどで、まさに新手の「富裕層ビジネス」だ。