ヘッジファンドダイレクト高岡壮一郎社長が語る「賢者の投資法」とは?

 2016年2月12日、ヘッジファンドダイレクト株式会社 金融商品取引業者(投資助言業・代理業)関東財務局長(金商)第532号 代表取締役社長 高岡壮一郎氏は、「賢者の投資法~本質を見えた人から順に勝ち抜ける~」(定価3,240円(税込))を発表した。その中身を聞いた。
 
-「賢者の投資法」とは何か?
 詳しくはぜひ書籍を読んで欲しいが、執筆における私の動機は、正確な情報と現状認識を元に、個人投資家の多くに資産運用で利益を上げて欲しいということだ。


 例えば、いまだに、単純に国際分散投資をしていればいいと思い込んでいる人はいないだろうか?ご存知の通り、分散投資は1960年代に出来た金融理論だが、その理論でノーベル経済学賞を取った学者が運営したファンドは大損をした。投資の世界では、理論と実践は違うのが現実だ。

 いまだに、資産運用で「高いリターン」を出すには、「高いリスク」を取る必要があると思っていないだろうか?生半可な知識から、「リスクとリターンは同じ幅」だと思い込んでいて、「低リスク・高リターン」の資産運用があることを知らない人が実は多い。それは「シャープレシオ」という言葉を知らないからだ。「低リスクで高リターンを目指す」という概念を知らないと、そもそも金融商品を選べない。

 個人投資家が資産運用で利益を出すには、現実に即した正しい知識を持つことが大切だと思っている。

-なぜ多くの日本人は投資について正しい知識を持っていないのか?
 欧米では金融教育を子供の頃に施すが、日本人には教育がされていないことが大きい。その結果、マスコミ等でディフォルメされた誤った情報が普及してしまったのだろう。日本の金融リテラシーは先進国8か国中で最下位だ。個人投資家の8割が通算損益でマイナスという調査結果もある。世間の常識や多数派に従うと損するということだ。

-日本の金融業界のプロに任せるのはどうか?
 かのピーター・ドラッカーは日本の金融は50年遅れていると指摘している。実際、2015年の米モーニングスターの各国投信市場の評価である「グローバル・ファンド・インベスター・エクスペリエンス(GFIE)」によると、日本の投信業界は、25カ国中、下から2番目で、南アフリカやタイよりも低い評価だ。金融商品というのはデータが大事で、良い金融商品かどうかの判断には10年以上の実績が必要なのだが、過去10年間で年利10%以上の実績を出したファンドは日本にたった1本しかない(モーニングスター公表データを拠り所として当社調査済み、2015年12月末 SMA/DCを除くAUM300億円以上の全ファンド対象)。よく「貯蓄から投資へ」と言うが、そもそも日本にはまともなものが少ない、というのが個人投資家の本音だろう。

-では、日本の個人投資家はどうしたらいいのか?
 まずは正しい知識をつけることが先決だ。それは投資についての教科書的な知識と、日本の資産運用業界の構造についての知識の両方だ。その2つの知識があれば、金融業界を使いこなせて、自らのお金を殖やすための判断軸が出来る。老子の言葉に「授人以魚 不如授人以漁」というのがある。ある人に魚を一匹与えれば、その人は一日食える。しかし、魚の取り方を教えれば、その人は一生を通して食える。まずはそういう知識を本著から得て欲しい。

 次に、グローバルに視野を広げることだ。世界で流通している金融商品の94%は日本の証券会社や銀行では売られていない。上述の通り、日本の投資信託業界は、25か国中、下から2番目であるし、過去10年間で年利10%以上の実績を出した優良ファンドは日本にたった1本しかない。その事実を知ってしまったら、日本の銀行や証券会社の窓口で投信の話をする気は誰でも無くなる。近所のまずいレストランに入ってしまえば、どの料理を注文しようが、いくら売れ筋の料理を選ぼうが、大差ないのと同じだ。せっかく何かを食べるなら、実績のある5つ星のレストランに行くのが良い。いまどきはインターネットで海外投資が自宅からできる時代、知っている人は海外の実績のある優良ファンドで資産運用をしている。

 最後に、自分の時間の使い道だ。自分で色々調べて調査して株や不動産に投資をしたり、インデックスを組み合わせてマイ・ポートフォリを創るのも、「趣味」としては面白い。あえて趣味と言ったのは、あえて自分がファンドマネージャーの役割となり、投資の作業自体に楽しむ人もいるからだ。では、あなたは、「年率10%以上の平均リターンを過去10年間継続できた優良な世界の一流ファンドマネージャーの腕」と、「自分の腕」を比較して、どちらに自分の現金を預けたいと思うだろうか?個人投資家の8割が通算損益でマイナスという調査結果から見ると、ほとんどの人にとっては「過去実績のある資産運用のプロ」に任せる方が正解だと言えるだろう。

 こと投資の目的をシンプルにお金を殖やすことだと割り切るならば、特に本業が忙しい経営者や医師にとっては、信頼できるプロに任せて、手間と時間がかからない方が、効率的にはベターであろう。自力だろうが他力だろうが、お金は殖えさえすればどっちでもいい。お金は人生を楽しむための単なる手段に過ぎないからだ。

 「賢者の投資法~本質が見えた人から順に勝ち抜ける~(高岡壮一郎 著)」
高岡壮一郎略歴】東京大学卒、三井物産に入社後、M&Aや海外投資に従事。2008年にヘッジファンドダイレクト株式会社 金融商品取引業者(投資助言業・代理業)関東財務局長(金商)第532号 創業、社長に就任し、同社を累計契約額877.4億円の日本最大級の投資助言会社に育てた。九州大学非常勤講師

「ヘッジファンドとは?」ヘッジファンドダイレクト社長に聞く~
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【ディスクレマ―】本稿は著者である高岡壮一郎個人としての見解であり、著者が所属する企業の公式見解とは異なります。本稿の内容の正確性、完全性、適時性又は継続利用可能性に関して、明示的にも黙示的にも表明・保証しません。また読者又は第三者に投資行為を含む何らかの行動を、著者の属する会社の有無に関わらず、一切勧誘するものでも助言するものではありません。著者の所属する会社か否かに関わらず、金融商品・サービスの取得勧誘・販売等を目的としたものではありません。本内容に基づき読者 又は第三者が何らかの行動をとった場合であっても、著者はその結果に一切の責任を負いません。本稿に記載の投資対象や投資手法は元本や利益を保証するものではなく、相場の変動や金利の変動により損失が生じる場合があります。「投資助言実績877.4億円以上について」:当社助言による投資実行額の累計(2008年6月~2015年9月末 投資実行時・円換算、長期積立投資の場合は総積立期間の投資累計額)。「最大級について」:金融庁登録の全投資助言業者における、個人投資家向け海外ファンド助言契約額累計(各社HP上公表値)を元に当社調査(2015年12月3日現在)。

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