「サイボーグ」化する老人、「姥捨山」と化した病院

寝たきりの介護費だけで数兆円 〜 医療・介護費 60兆円との試算も


 終末期医療を語る上で社会保障費の問題も避けては通れない。

 現在要介護認定者は500万にまで膨れ上がり、寝たきりに近い要介護4,5の患者さんだけでも50万人いるとされている。介護認定で要介護4・5だと介護保険で月30万円程度の介護が受けられるため、寝たきりの介護だけですでに年間1.5兆円かかっている計算となる。

 日本最大の企業であるトヨタが数年間かかって稼ぎ出す金額を毎年寝たきり高齢者の介護に費やしているのが日本の現状である。

 ちなみに厚生労働省の試算によると今後も数十年に渡って医療費は伸び続けるとされており、医療費介護費合わせて2025年には対GDP費 12%程度にまで増加するとも言われている。

 税金を全て投入しても足りない程の社会保障費。本当にこのような制度が維持可能なのか甚だ疑問である。

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