歴史的な買い場が到来したパリ不動産

 不動産投資で年利5%(ネット利回り)が、永遠に続くとしたらどうだろう? ジャパンリスクや円高とともに、注目を集める海外不動産投資。経済成長の著しいアジアや、ステータスの高いロンドンなどを思い浮かべる人が多いだろうが、実はプロの人間ほど高く評価するのがパリだ。そのパリの不動産が歴史的な買い場を迎えているという。現地をレポートした。

築年数が意味をなさないパリ不動産


 パリ市内、老舗デパートのボンマルシェ横の敷地に新築マンションの建設工事が行われている。日本では見慣れた普通の光景だが、実はパリではかなり珍しい。というのもパリの街を見渡せば、建築されてから100年以上を経た古い建物がザラというよりも、古い建物しか存在しないからだ。

 ちなみにこのマンション、50平方メートルながら分譲価格は1億円以上だが、建物の完成前にあっという間に完売してしまった。

 それもそのはずで、パリ市内は法律で古い建物を取り壊すことが禁じられており、例外があるとすれば市内の古い病院や工場が取り壊された時ぐらいなのだ。

 古い建物が壊せないゆえに、パリのマンションはリフォームを繰り返して何世代にも受け継がれ、いわゆる賞味期限切れがない。日本の建物のように築30年などといった耐用年数の概念はなく、実際、パリの不動産広告を見ると「築○年」という表記すらない。

 またパリはなんと言っても狭い。その面積は東京の山の手線内の半分ほど。新しい供給がなくてこれだけ狭いと、常に需要が供給を上回る。

 日本の不動産投資家にとったら、何から何まで珍しいパリの不動産だが、その魅力とは「建物の資産価値が目減りしない」「値下がりしない」の2点に尽きる。それが今は絶好の「買い場」にあるのだという。

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