「日本にこんなワインがあったのか」~鳥居平物語(最終回)

本場の生産者からも高評価

 2007年3月、今村の妻・英子と、娘で次期当主でありソムリエの英香は、東京・自由が丘ワインスクールを主宰する永野寿子とともにフランスロワール地方のワイナリーを訪ねた。ワイナリーの当主たちに「鳥居平」を試飲してもらうためだ。

 このため、1981年甲州を1ケース持参した。「鳥居平」は予想通り、本場フランスのワイン生産者から極めて高い評価を得た。

 なかでも、ロワール地方で屈指のワインを造り、「ロワールのカリスマ」とか「ビオディナミ(自然農法)の伝道師」と呼ばれるニコラ・ジョリーからは、「ぶどうのふくよかな力を素直に引き出す造りは、自分のワインに通じるところがある。開栓後、10日間かけて味わいたいワインだ」と絶賛された。

 世界5大白ワインの造り手として世界中で注目されるニコラ・ジョリーの評価は、世界のワイン業界に「鳥居平」の存在を認識させたといえよう。

 「鳥居平」はこれまで、アジア最大規模の国際ワインコンクールや国産ワインコンクールなど数々のコンクールで受賞してきた。2010年11月、横浜で行なわれたサミット(先進国首脳会議)のアジア・太平洋版ともいえるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳の晩餐会、その晴れの舞台で提供されたワインが「鳥居平」だった。

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