老人が早く死ねば死ぬほど儲かる不動産投資

長生きされると損する


 売主が80代の高級物件の例。人の寿命を考えれば年齢が高くなればなるほど、当然支払い期間は短くなると想定される。そのためビアジェの販売価格(一時金)と毎月の支払額(年金)は、売主が80代であればグッと高くなる。

 高齢のおじいちゃん付き高級物件で、ある程度資産のある人に最適の投資だ。
 例2)「パリ16区アンリマルタン界隈、84歳男性 60平米の1LDK、販売価格11万8500ユーロ 毎月5000ユーロ 市場価格60万ユーロ」

 高級住宅地の代名詞であるパリ16区。パリで最もスノッブなトロカデロから徒歩5分、目の前に広大なブローニュの森が広がる夢のような立地だ。このエリアの治安の良さはパリ屈指で日本人駐在員が多いことでも知られている。4階でエレベーター付き、居間24平米、寝室19平米、バストイレ別、玄関の脇にウォークインクローゼットと設備も良い。

 男性が84歳と高齢で、パリ屈指の好立地なので毎月の支払額は5000ユーロと破格の高さ。このマンションの市場推定価格は60万ユーロなので、男性が8年以内に亡くなれば買主は得をするが、万が一100歳まで生きてしまえば総支払額は108万ユーロとなり、大損である。

 もちろんいつ亡くなるかは誰にも分からない。早く物件を手に入れることが出来て得をするかもしれないし、売主にものすごく長生きをされて損をしてしまうかもしれない。

 そのため、ビアジェの前は素行調査ならぬ健康調査が行われることも多い。

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