LVMHがエルメス買収をついに断念か

 世界最大のラグジュアリーブランド帝国LVMHは、株式約22%を保有する仏高級ブランドのエルメス株の売却の選択肢もあることが明らかになった。2010年秋から始まった買収合戦は現在はこう着状態で実質的に休戦中。しかし、注目された戦いは、「ブランドマフィア」LVMH側が、打つ手のないまま終戦する可能性も出てきた。

複数の金融機関を使い悟られないように株取得


 5月31日にAMF(金融市場庁)による株式取得の過程においての不正の有無についての調査が行われ、米WSJによると、LVMHの副社長ピエール・ゴード氏が、売却の可能性について「可能性として否定するものではない」と、短いながらも今後について語ったという。また、不正はまったくないと否定した。

 仏では企業の株式を保有するにあたっては、5%、10%、15%と節目での保有事実の公表を求められている。

 LVMHは2010年秋に、4.9%を保有した時点で、複数の仏投資銀行を使ってデリバティブ、オプションなどで株式を取得する手を使ったとされている。複数の金融機関を間に介在させることで、見えない攻撃をしかけてきたのだった。そして、現在は22%超保有するまでにいたっている。エルメスファミリーは73%のため、かなり買い進んでいることになる。

 エルメスはこうした手法を非難し、AMFに告訴をしていた。一方のLVMH側も正式に抗議する声明を発表していた。ただ、AMFから罰金1000万ユーロを勧告されており、ブランドイメージにとっては、好ましくない結果を招きそうだ。

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