LVMHがエルメス買収をついに断念か

最後の大仕事?

 2011年にはブルガリの買収には成功したが、それは両者の合意によるものだった。外堀を埋めれば、戦い慣れていないエルメスは降参すると考えていたのかもしれないが、皆が思いだしたのが、アルノーアレルギーだった。

 エルメス株の大量保有が明らかになった際には、「フランス文化を守るため」と近付いて批判をかわそうとしたが、一部は崩したものの、エルメス一族の団結を呼んで買収は前に進んでいない。

 今年64歳を迎えたアルノー氏。近年はすでに、長女デルフィン氏が傘下の各ブランドに目を光らせており、禅譲することは時間の問題とも見られている。一家の資産は290億ドルで、フランスではナンバー1だ。

 最後の大仕事はエルメス買収か、バーバリー買収かとも言われたてきが、可能性は一つ狭まりそうだ。あるいは、新たなターゲットを物色するのだろうか。

1 2 3
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる