宝塚音楽学校が今年で創立100周年を迎えた。言うまでもなく同校は宝塚歌劇団の養成施設で、将来のスターがここから巣立っていくところ。100年の長きに渡って数多くのスターを輩出した学校は他には類がないだろう。将来の進路として、あるいは芸能界入りの入口として検討している人も多いだろうが、損得勘定を中心に見てみることにする。
灘高よりも難関?
東京宝塚劇場
関西の人にとっては見慣れた光景だが、音楽学校の生徒たちは阪急電鉄の一部の線に無料で乗ることができるという特典が与えられているのだ。だが、最後尾の車両でしかも座ってはならないというルールが存在する。そして、降り際には車掌にあいさつをする、とここまでルールなのだ。
しかし、そのルックスといい雰囲気は、一般人とは一線を画すものがあり、一瞬にして音楽学校の学生であると判るほどだ。
創立は大正時代にさかのぼり、現在では知事に認可された各種学校である。学校の所在地である兵庫県宝塚市をはじめ、神戸、芦屋、西宮など阪神地域の進路事情としては、灘、甲陽学院、関西学院(共学化が決定)など私立の名門中高は男子校が多く、裕福な家庭の女の子はこれだけでも進路の選択肢が狭まることになる。
だが、宝塚音楽学校はそれらをしのぐ大きなブランドでもあり、大きなステータスとして現在でも続いている。もちろん一般家庭からの受験も多く、定員40人程度のところに全国から受験生が殺到し競争率は、毎年20倍以上という狭き門なのだ。
では、費用はいくらかかるのだろうか。