財団法人の設立プランも
勝久会長は「喜怒哀楽が激しいタイプですが、社員とよく麻雀卓をいっしょに囲んだり、食事をしたりする面倒見の良い人情的な経営者です」(経済ジャーナリスト)。良くも悪くも自身の5人の子供たちについても面倒見の良さを見てとることができるが、情けが深く絡んでいるだけに、ここまでこじれると第三者に判断してもらうしか解決方法はないだろう。
実は、勝久会長は大手都市銀行の富裕層顧客向けのプライベートバンク部門から、財団法人の活用の提案を受けたこともあるようだ。社会貢献活動をしながら節税にもなる上に、理事に身内を入れて給与を支給できる。上場企業の創業経営者でも実際にこの方法を取るケースも数多く、今から思えばこちらの方が揉めなかったのかもしれない。
大塚家では現状、次のようなグループ分けになっていると見られる。
◆勝久会長側 千代子夫人 長男・勝之氏
◆久美子社長側 二男 二女 三女
株主総会、訴訟、取締役会、それぞれがどんな形で決着がついたとしても、勝久会長は何度も戦う意思があることを宣言しており、長期戦が予想される。まずは3月27日の定時株主総会でぶつかり合う。