東京都心部の不動産市況が沸騰する中で、主役の中国人富裕層のシェアを減らそうと各社はすでに動き出している。外国人比率を3割以内に抑えると決めたデベロッパー、その一方で7月から申し込みがスタートする話題のブリリアタワーズ目黒では「あえて投資目的では、利益が出ないような値付け」とも言われる。業界関係者の間では超強気の値付けだとされており、これから売り出される物件にも影響は必至だと見られる。
坪単価はまさかの平均600万円
JR山手線目黒駅徒歩1分、かつては東京都営バス営業所などがあった跡地に現在建設中のブリリアタワーズ目黒(東京建物、ノースレジデンス40階、サウスレジデンス38階)。竣工は2年後の2017年12月となるが注目度はひじょうに高く、モデルルーム(事前予約制)は高齢夫婦、医師や経営者ら富裕層を中心に平日朝だというのに、予約がなかなか取りにくい状況であるという。
ブリリアタワーズ目黒
JR目黒駅徒歩1分、城南五山(島津山、池田山、花房山、御殿山、八ツ山)の一角を占める花房山に立地するとしても、これだけの超強気値付けは「予想できなかった」と他社デベロッパー社員が漏らす。
不動産業界関係者から二つの点で注目を集めていたが、その理由は都心部の今後の新築マンションの値付けに影響すると考えられていたことと、外国人富裕層(とりわけ中国人)の爆買いへの防衛策についてだった。実はこの価格帯に答えがあるようなのだ。