◆1~12の「L投資会社」
ロッテグループには、1から12までの番号が付された投資会社が存在する。「L第1投資会社」~「L第12投資会社」という具合だが、そのほとんどが東京・西新宿にあるロッテHD本社ビルに入居している。1~12のすべてで、6月30日付けで昭夫氏が代表者になっているのだ。これまでは武雄氏、宏之氏、もしくは佃氏らが共同で代表を務めてきた。
この12社がなぜ重要かと言えば、韓国ロッテグループの実質的な持ち株会社であるホテルロッテの株式約73%を保有しているからだ。多くが昭和30、40年代に設立された事業会社だが、「有価証券の投資、保有ならびに運用」などを目的とした投資会社に、平成19年4月から用途が変更となっている。
生産性向上を目指す事業者に農林水産省が税制など特例措置で政策支援を行う、産業活力再生特別措置法(産活法)によって、事業認定されたもの。ロッテHDは、外部環境の厳しさから事業を再構築して従業員1人あたりの付加価値7%アップを実現するなどとしていた。
L第1投資会社(ロッテ健康産業)
L第2投資会社(ロッテ商事)
L第3投資会社(ロッテ冷菓)
L第4投資会社(ロッテ物流)
L第5投資会社(ロッテ会館)
L第6投資会社(日本食品販売)
L第7投資会社(ロッテ・アド)
L第8投資会社(ロッテリース)
L第9投資会社(ロッテデータセンター)
L第10投資会社(ロッテ不動産)
L第11投資会社(ロッテ物流)
L第12投資会社(元のまま)
※()内は以前の社名
このL投資会社の1~12だが、株式の保有比率がどうなっているのかまではまったくわからない。ただ、昭夫氏がグループ内でも大きな力を掌握したことだけは間違いない。しかし、それ以上にもっと謎の存在であるのが、ロッテHD本社4階に入居する「光潤社」で、前出のグループ関係者も「社員は3人くらいの包装会社の実質的な持ち株会社ですが、直接内情を知っている社員は少ないでしょう」というくらいだ。