TOEICスコアが約100点アップ
1日だけではあるが、英語留学をし、みっちりトレーニングを受けた。
英語留学に行く前とあとでちょうど直近のTOEICを受験しており、その結果が送られてきたので、公開する。
留学前のスコアは以下だ(記者のTOEIC SQUAREログイン画面より)。
受験者の平均スコアよりは高いが、ETSの発表によるとこのスコアの保持者ができることは「自分宛てに書かれた簡単な仕事上のメモを読んで理解できる」「ゆっくりと配慮して話してもらえば、目的地までの順路を理解できる」レベルで、企業が国際部門に赴任するうえで期待するスコア(655~865点)や、海外部門に所属する人の平均スコア(679点)には達していない。
留学後のスコアは以下となる。
ほぼ100点のスコアアップとなった。
海外部門の平均スコアを超え、企業が国際部門に赴任するうえで期待するスコアに入った。
このスコアの保持者ができることは「会議の案内等の社内文書・通達を、読んで理解できる」「自分の仕事に関連した日常業務のやりかたについての説明を理解できる」の域に含まれる。
以前の記事で、留学を終えたあとにリスニング力が向上した実感があったと書いた。実際の試験でも、消去法で解答するのではなく積極的に、答えを確信を持って選ぶことのできる問題がたくさんあった。
今回のリスニングスコア60点アップが、それを裏付けると言える。
「そもそもの英語力アップ」と「TOEIC対策」は分けたほうがいい
「留学し英語力がアップすることで、TOEICスコアも英語力に比例して伸びる」
そうなるのが理想的だが、英語力そのものとTOEICのスコアは、関連しているようでつながっていない部分もある。
TOEICはかなり実際のビジネスの現場を想定して問題がつくられていて、言いかえればかなり特殊なシチュエーションでの問題ばかりが出る。
それに加えて、スコアに差をつけるために、普通のやりとりで起こるとは到底思えないことをベースとした出題や、解答が求められることが多い。
そしてそれは、もはや英語力と関係ない部分でもある。実際に、問題と解答の日本語訳を見ても「これが本当に正解とは納得しがたい」と思わされるものもある。
QQ English代表の藤岡頼光氏はTOEICに対し懐疑的で、「TOEICの問題の多くは“ひっかけ問題”であり、重箱の隅をつつくような細かい知識を受験者に問うてくる。そのためTOEICの勉強で行うのは『ひっかけ問題対策』であり、それらを解くためのテクニックを学んでいく(『40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい』より)」と語る。
外国人のための「日本語能力試験」という試験がある。この試験を、日本語ネイティブの日本人ならば全員満点が取れるかというと、決してそんなことはない。
記者も日本語検定の模擬試験をいくつか解いたことがあるが、難解なものになると相当難しく、いくつも不正解をしてしまった。
その試験で問われるのは日本語を理解できているかのレベルと異なる、言葉を聞いてそれを使いこなす力だ。
そしてそれはもはや、言語をどのくらい理解しているかとは違う能力になる。問題慣れや対策をしていないと、日本人でも満点は無理だろう。
TOEICも同じで、英語力は高いに越したことはないが、それに加えて問われるのは試験対策であり、時間配分であり、情報処理能力だ。その両方をバランスよく身につけていく必要がある。
ただし、QQ Englishの藤岡氏はTOEICに懐疑的であるものの、TOEIC対策の上でも、英語しか使わない環境に身を置くことは高い効果がある。
QQ Englishのほか、セブ島のどの語学学校にもTOEIC対策講座は存在するので、英語だけの環境に身を置く以外にも、効果的な学習はできる。
特にTOEICスコアが求められる=その後の業務でも英語を使用する、を意味するので、その後の使用を想定した英語学習を行ううえでも、留学は効果があると言えるだろう。