世界的名門ワイン造醸家「プリムム・ファミリエ・ヴィニ」来日ディナー【2】

マルケジ・アンティノリ(イタリア)


 1385年創業という600年以上の伝統を持つ、イタリアを代表するワイナリー「マルケジ・アンティノリ」。特にここ30年ほど、イタリアワインの造醸方法と規則に多大な影響を与えたことで知られています。

 1966年から社長を務めるピエロ・アンティノリ氏は「過去20年間で、それ以前の200年間よりはるかに多くのものが変化しました。 私たちはさらに高品質で個性的で魅力的なワインを生産するため、伝統を守りつつも、革新的な技術を積極的に取り入れて生産を行っていきます」と語っています。

 現在、ピエロ氏の3人の娘がマルケジ・アンティノリの26代目の世代を担うべく、経営に関わっています。


アンティノリ・ファミリー

シャトー・ムートン・ロートシルト(フランス)


フィリピーヌ・ド・ロスチャイルド男爵夫人
 名門シャトーとして日本でも有名な、フランス・ボルドーワインの第1級(プルミエ・クリュ)「シャトー・ムートン・ロートシルト」。1853年、ロスチャイルド家のイギリス人、ナタニエル・ド・ロスチャイルド氏が、当時「シャトー・ブラン・ムートン」と呼ばれていたシャトーを購入し、「シャトー・ムートン・ロートシルト」と改名したことが始まりです。

 シャトー・ムートンは1855年の格付け時は第2級にランクされましたが、1973年の格付けの見直しで第1級に昇格した唯一のシャトーです。また1924年、ブドウの収穫からワインの生産・瓶詰めまでの工程をすべて同一シャトー内で行った、初めてのシャトーとしても知られています。1945年から採用された芸術家が手掛ける毎年異なったデザインの「アートラベル」はコレクターズ・アイテムとして高い人気を誇っています。

 1988年より、シャトーの経営はフィリピーヌ・ド・ロスチャイルド男爵夫人とその3人の子供たちに受け継がれています。


メゾン・ジョゼフ・ドルーアン(フランス)


 フランス、ブルゴーニュ地方を代表するワイナリーで、1880年に創立された「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン」。創設者ジョゼフ・ドルーアン氏の息子、モーリス・ドルーアン氏が近隣のブドウ畑を新しく開拓して事業を拡大し、第二次世界大戦後、同社は世界市場へ進出しました。

 現在の社長は1957年に事業を引き継いだロバート・ドルーアン氏で、4代目の後継者となる同氏の子供たちも経営に関わっています。ロバート氏はコート・ド・ニュイ地区の有名なブドウ畑を次々と拡大し、1968年には「レ・クロ」などのグラン・クリュのブドウ畑を購入して、同社の世界的地位と評価を高めました。現在、同社は150エーカー以上のブドウ畑を所有しています。


エゴン・ミュラー・シャルツホーフ(ドイツ)


 「ドイツワインのロマネ・コンティ」とも呼ばれ、ドイツ最高峰ワイナリーの1つとして知られる「エゴン・ミュラー・シャルツホーフ」。パーカーポイントで有名なロバート・パーカー氏が大絶賛するなど、世界のワイン評論家・愛飲家から最高評価を受ける白ワインを生産しています。

 シャルツホーフのブドウ畑は元々ローマ人によって開墾されたとされ、中世までに約700の畑が開拓されましたが、それらは修道院に帰属していました。フランス革命後に修道院の資産が解体・販売され、1797年に同地域の畑をエゴン・ミュラー・シャルツホーフの創設者が取得。 以来エゴン・ミュラー家に受け継がれ、現在4代目当主がその味を守っています。


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