王侯貴族が集うスイスの名門校「ル・ロゼ」での高校生活【1】

ル・ロゼからケンブリッジへ進学した日本人学生にインタビュー

 スイスには多数のボーディングスクールがありますが、その中でも特に有名な名門校は「ル・ロゼ」、「エイグロン・カレッジ」、「ボー・ソレイユ」、「コレージュ・デュ・レマン」です。この中で最も伝統があるのは1880年創立、王侯貴族や富裕層の子弟が集まる学校として知られるのは「ル・ロゼ(Le Rosey)」。モナコ公国大公レーニエ3世やベルギー国王、イギリス王室やデンマーク王室関係者、ジョン・レノンの息子など著名人の子息たちなど、そうそうたる顔ぶれが卒業生リストに並びます。

 「ル・ロゼ」にはどのような生徒たちが集まり、どのような学校生活が営まれているのでしょうか。今回YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)は「ル・ロゼ」に高校3年間在籍し、昨年英ケンブリッジ大学に進学したS.U.さん(19)に、ル・ロゼの学校生活についてインタビューしました。

「ハリー・ポッターのような寮生活に憧れていた」

 現在ケンブリッジ大学1年生のUさんは中学校まで日本で育った生粋の日本人女性。普通に高校受験をして日本の高校に入ったものの、高1の9月からル・ロゼへ留学しています。大学の休暇中にイギリスから日本の実家に帰省していたUさんに直接お会いして、お話を伺ってきました。

―日本の高校に入学していたのに、なぜスイスの高校に進学しようと思ったのですか?

Uさん:「元々、いつか留学したいという思いはずっと持っていました。高校から留学したのは、高校受験が終わってからの方が、日本語のベースがしっかりできているし、また英語も基礎力がついていると思ったからです。日本の高校にも1年生の1学期は在籍しています。スイスを選んだのは、安全だし、英語とフランス語の両方学べるのがいいと思ったからです。」

―スイスにはたくさんのボーディングスクールがありますが、その中でル・ロゼを選んだ理由は?

Uさん:「スイスでは3つの候補から選びました。1つはアメリカンスクールのタシス、もう1つはイギリス系のエイグロン・カレッジ、あとはル・ロゼです。この中で、ル・ロゼが一番気に入りました。私というより、父が気に入ったという点が大きいですが(笑)。『ハリー・ポッター』のような全寮制の学校に憧れていて、同年代の友だちとずっと一緒にいたいという思いが強かったので、全寮制に抵抗はありませんでした。」

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