相場で勝ちたいなら、「悪い人」になれ

半年間で数千万円を稼いだことも

 まず、Heyward氏は翻訳業などの傍ら、現在は本業が不振なために、個人投資家として活動している。運営する投資ブログ「株と先物の勉強会」は、深い投資における深層心理をあぶりだし明快に説明していることから、熱心な個人投資家から支持されている。そのHeyward氏のルーツを最初に紹介しておく。

 まず投資デビューは2005年。郵政民営化相場でこの年の後半は、とにかく上がりまくった年だった。みなさんも、すでに忘れ去ってしまっていた良い思い出が頭の片隅から出てきたのではないだろうか。

 「あの時は、買いさえすれば、誰でも儲かるという時期でした。信用2階建て(保有する現物株に信用買いを合わせる)をしたりして、1回で利益が1000万円以上出たり。株式市場は浮かれ、私も調子に乗って『俺は投資の神か』と恥ずかしい大勘違いをしていました」

 2005年8月8日の日経平均株価1万1778万円だったのが、大納会時には1万6111円にもなっていた。平均株価が1カ月で1000円ずつ上がっていたことになる。だが、翌2006年1月にはライブドアショックで株価は下げた。株価は、その直後に戻ったのだが…。

 「ショック死するかと思ったほどでした。その1ヶ月後の再度の大幅安で、わずか半年で何千万円も勝っていた資金がすべて吹き飛び、プラスマイナス0に戻っていました。相場の世界はなんて怖いんだろうと思いましたが、元金が残り、これだけの体験をできたのだから、いいと思わないといけないな、と考えるようになりましたね」

 わずか半年のジェットコースター経験が、現在のメンタル分析に大いに役立っているのだという。では、ズバリ勝てる投資家になるには?

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