サッカー選手になるにはいくらかかる

高校時の活躍がすべてを握る


本田圭佑選手
 高校で活躍すれば、プロのスカウトに目が止まる場合もあれば、大学に推薦入学できる可能性も出てくる。しかし、高校時代に芽が出なかった選手の多くは、ここで諦めることになる。

 高校卒業後にプロ入りすれば、自分で稼ぐことができる。しかし、大学で続けるならば、部の寮に入るために、別途仕送りが必要となり、費用は高校生までの比ではないだろう。

 そうした夢を応援しようとする新しい動きも出ている。京都サンガのユースチームセレクションと、立命館宇治高校の入学試験に合格すれば、サンガ寮の寮費、食費については京都が全額負担。立命館宇治の入学金・学費が全額免除されるという制度もある。

 だが、こうした制度も選ばれた者たちだけのエリート養成機関で、狭き門であることには違いない。

 今回のモデルケースとなった家庭のサッカー挑戦物語は高校で終わる。もちろん、始めた頃はJリーガーを夢見たそうだが、自分にはそこまでの才能はないということを悟って、普通に大学進学する道を選んだそうだ。もちろん、それも立派な選択と言えるだろう。

 こうして見てくると、フィギュアスケートなどと比べても、あまり費用は掛らないということになる。しかし、狭き門に変わりはなく、しかもプロになっても環境は厳しくJリーガーの引退の平均年齢が25~26歳だ。現役の最高年棒はCSKAモスクワの本田圭佑選手(24)で、1億7000万円。実際には1億円プレーヤーは数え得るほどしかおらず、正直厳しいと言わざるを得ない状況だ。

 それでも、活躍次第では強豪クラブから誘いが来ることもあり、年棒が数億円というビッグオファーが来る可能性は十分ある。サッカー長者への門戸は開かれていると言ってもいい。本田選手たちにはさらに活躍して、サッカー少年たちに夢を与えてほしいものだ。

 また、両親とすれば、そうした厳しい現実を理解した上で、セカンドキャリアのこともしっかりと考えてやることが大事だろう。

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