不動産投資家必見!「ゴミ屋敷」で200万円損する前に

ゴミ屋敷でオーナー自己負担は200万円以上に

 今回紹介するのは、多くの不動産投資家の顧問を務める南青山法律事務所の青木龍一弁護士が実際に手がけた案件。結論を先に言えば、入居者が退去に同意したものの、多額の出費を強いられてしまった。

 東京都内、某所の一棟アパートの1階。間取りは2DK、家賃6万円。床から天井までの高さ2メートル少々だが、ゴミの高さは1.9メートルほどで典型的なゴミ屋敷。結果的には積まれたゴミで窓もふさがれ、トイレもこの調子で使用不可能な状態のまま、入居男性が一人暮らしをしていた。強制執行では16人の作業員を要し、かたづけに4時間も掛ったというほどだ。

 だからといって、オーナーでも室内へ無断で立ち入ることはできない。このケースでは、たまたまオーナーが見つけて、提訴に踏み切った。

 「このケースは、家賃を3カ月以上滞納していたので裁判は勝てました。賃貸借契約は継続するもので、簡単に解除はできないというコンセンサスが成り立っています。だから、1、2回(支払いが)遅れたからといってもそう簡単に解除できるものではありません」

 結果、東京地裁から強制執行が認められて作業に掛った。しかし、見積もり費用は約200万円になってしまった。
・弁護士費用約70万
・裁判所費用約8万円
・強制執行費用約120万円

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