フェリスから慶應大学に合格した家庭の食卓 頭のよい子が育つ食卓【7】

料理は家族全員参加のイベント


 食器の準備や、食べ終わった後の食器の後片付け、時々、野菜も切ったりと、子どもたちが小さいころから、手伝いをよくさせていました。大きくなるにつれ、下ごしらえや、炒めたり、焼いたりと調理も手伝うようになりました。

 週末には、お好み焼き、もんじゃ焼、鍋など家族全員で作りながら食べるメニューもよく登場しました。そしてもう一つの週末のお楽しみは父が作るランチです。

 「ホットサンド、BLTサンドなど洋風のものは多かったですね。それと、なぜか我が家では“ポテチ”と呼んでいた、ハッシュドポテトもよく作ってくれました」

 料理好き一家を担う母ですが、自身は「昔は食べられるものを挙げる方が難しいほど、好き嫌いが多かった」のだとか。ですので、母が一番食事で気を付けたことは、自分の好き嫌いを継承させない、ということでした。

 食事のときに料理の解説をして、子どもたちが料理や素材に興味を持つようにしたのも、幼いころから手伝いをさせたのも、その一環でした。また他にも、好き嫌いをなくすための工夫をしたそうです。

 「何か嫌いなものがあっても、すぐには諦めません。子どもは料理の方法や、切り方を変えるだけで、意外と食べられるようになるんですよ」

 母がこう思い至ったのも、子どもたちがまだ小さかったころ、親戚の子どもの好き嫌いのことで、こんな話を聞いたからです。

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