『開成番長』が語るギャンブル漬け人生【1】

小学生時代~開成中学受験

 父の海外赴任で6歳から8歳までアメリカにいました。アメリカの新学期は9月スタートなので、日本では幼稚園卒園前だった僕が、いきなり小学1年生になってしまいました。

 最初はやっぱり言葉の壁でした。話が通じないって、これだけつらいんだと実感しました。月曜から金曜まで現地校、土曜のみ日本人学校に通うパターンで、元来、人見知りではないんですが、言葉が通じないので、孤独にならざるを得ないところがありました。

 最初のうちは自分が警戒心を抱いてしまって、なかなかコミュニケーションが取れずにいじめられたこともありました。でも根気強く僕に接してくれる友人が何人かいて、彼らと打ち解けてから、身ぶり手ぶりでもなんとかなることに気が付き、1~2カ月後には、普通に接するようになりました。

 小学3年生で日本に帰国しましたが、今度は日本に戻ってからギャップを感じました。アメリカの文化になじむと、日本人特有の並列化する文化に違和感を覚えたんです。「日本の小学校の常識」を知らなくて、同調をよしとする性質とか、群れたがるところになじめなくて、空気の読めない行動を取ってしまうこともありました。ただ、アメリカに行く前と同じ場所に戻ったので、2年ぶりに会う幼稚園時代の友だちも多く、入りやすい環境だったのが幸いし、ほどなく打ち解けることができました。

 アメリカにいるころから「学研」の教材を使っていたこともあってか、成績はよかったですね。日本に戻ってから、親戚から「TAPという塾がいい」と勧められたんです。あの当時はまだ、中学受験が盛んになる前で、最初は僕自身も親に言われるままに、、力試しのつもりで試験を受けてみた程度でした。そうしたら能力別コースの一番上で入れることになりました。

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