『開成番長』が語るギャンブル漬け人生【2】  

「賭博開帳」の主犯格で教諭に捕まる

 日々のブラック・ジャック大会もますますエスカレート。しかしギャンブルにのめり込んだ分、今まで以上にオンとオフの切り替えをしっかりとして、効率よく勉強すればいいと考えていました。結果として、中3最初の中間試験では10段階の絶対評価で平均9・3、ダントツでクラス1位を獲得したんです。

 このぐらいの年頃は、悪いことをするのがカッコいいと思っているので、ギャンブルくらい大丈夫だと、世の中をなめていたんでしょう。中学生ですから、実際にはそんなに現金を持っているわけではないので、紙の上だけのやり取りがほとんどだったんですが、どんどん金額はエスカレートしていきました。そんな中、負けが込んだ相手が、家族に相談したことで、ついに発覚してしまいます。

 僕は校内賭博の主犯格として先生に捕まり、三者面談となりました。校長の虫の居所が悪かったら、ひょっとしたら退学になっていたかもしれません。かばってくれた先生に取り持っていただき、なんとか退学はまぬがれました。ギャンブルは今までもあったかもしれませんが、学年中が一斉摘発というのは前代未聞だったと思います。

 退学寸前まで追い込まれたので、さすがにしばらくの間はギャンブルには一切関わらないと反省していました。そんなこともあったので校長を見返すために成績だけは絶対に維持しようと、それまで以上に気合を入れて勉強には取り組みました。とはいえ、基本スタイルは変わらないのですが。授業中にまず完璧に理解して、試験前に一気に復習するというやり方です。一回しっかりと理解したものを、忘れかけたころに復習するという勉強法の強力さを、この頃に確信したものでした。

 こうしてハチャメチャな中3時代が過ぎて行きましたが、クラス内順位は1位を保ち続け、目標としていた「特別優等賞」を獲得することができました。

 そして中学から高校へ進学となるのですが、僕のような「0か100か」という極端な性格をしていると、これまた順風満帆とはいかないんですよ。

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