偏差値30から、年収3000万円を実現するには【1】

月給1万円は半年以上続く


 そもそも自分と三輪とでは人種が違っていたんです。彼は愛知県下では超エリートで、中学から学年1位で、高校も愛知県下進学率ナンバー1の県立高に入るような人でした。だけど彼は勉強よりも絵やデザインの方に興味があって、東大に入れる学力がありながら、あえて普通進学しなかった人です。

 仮に中学、高校で彼と一緒になったとしても、絶対話すことなどない対極にいるタイプでしょう。僕は僕で「ガリ勉~」とバカにしていただろうし、向こうも「あいつら本当にバカだ」って相手にしなかったろうし、その二人が同じ組織の中で働くことになり、彼は僕を人として全く評価していなかった。自分たちが持っているものを伊藤は何も持っていないと思っていたようです。

 だから「1万円もらえるだけいいだろう、こういう場所で働かせてもらっているんだから、逆に金を払えよと言いたいぐらいだ」、三輪はそう思っていたようですね。教えてもらえるというのは、それだけで価値になるだろうと。それでもこっちとしては納得できないですよね。その状態が半年以上続きました。それでも辞めずに、大学にはほとんど行かずにバイトを続けていたんです。

 給料は毎月末に手渡しですが、会社に行くと給料が部屋のどこかに隠されているんですよ。30分以内に見つけたらあげる、みたいな。ひどいものですよね、必死になって探していました。4ヶ月目になってやっと「給料渡すぞ」と言われ、ようやく自分にも人権が与えられるようになったかと思ったら、今度は「じゃんけんで勝ったらあげる」。「負けたらどうなるんですか」と聞いたら、「負けたらなしだ」と。そのときはじゃんけんに負けて、本当に給料もらえなかった。1カ月無休で働いたことになっちゃいました。◆続きはコチラ◆

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