パナ本社の『田舎者』に世界でビジネスは無理

 「本社の田舎者に世界でのビジネスはできない」――。

幹部が自らの間違いに気づくことはない


 パナソニックの海外部門でこんな社内批判が巻き起こっている。パナソニック電工と三洋電機を100%子会社化し、「ワン・パナソニック戦略」を進めているが、ベトナムなどで高いシェアをもつ三洋の家電事業を、中国・海爾集団(ハイアール)に安値で売り飛ばしたことについて、海外の現場で戦っている社員からは不満が強いというのだ。

 また、パナの戦略に疑問を呈する記事には、広告担当の役員が掲載した社にクレームをつけているといい、「批判的な声が外から出にくくなったいま、幹部が自らの間違いに気づくことはない」(パナ中堅社員)との声まである。

 海外営業が長い、あるパナ社員は「7月下旬、三洋の国内外の白物家電9社を、本年度中にハイアールに売却するというニュースが流れ、そこにベトナムの冷蔵庫と洗濯機事業が含まれていると聞いたときには驚いた」と話す。

 ベトナムの家電市場で「SANYO」の冷蔵庫、洗濯機は、市場シェア30%を超えるトップブランド。一方の「Panasonic」は10数%だからだ。

 「ベトナムと中国は仲が悪いから、ハイアールはベトナムを攻略できずにいた。そこにいきなりトップブランドが手に入ったわけだから、笑いが止まらないでしょう」と愕然とする。

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