苦しかった2カ月
8月後半に介入狙いでポジションを持っていたら800万円の損失。「資産5000万円を割りたくない」と無意識に守りのトレードになっていたのだという。そうすると、8月~10月末までは5000万~6000万円を行ったり来たりで、前に進まなかったそうだ。
「2カ月無収入な状態で精神的にしんどくなってきた時に日本が介入のために資金を準備しているというニュース。あるとしたら10月で、11月に入ったら損切りしようと介入の5日前からポジションを取っていきました」
介入のように大きく為替が振れる際には、大きな利益も出やすい半面、大きな損失も出やすい。技術はもちろんのこと、度胸と覚悟を決めなければトレードすることは難しい。それでも10月の介入待ちに再チャレンジしたが、後悔はなかったという。
10月27日に1ドル=75円98銭でエントリー。同31日に1ドル=77円83銭で決済している。結果的に31日に介入が入ってくれたとも言い換えることもできるが、それがなければ、11月1日に損切りすることになっていた。
10月31日の為替介入で円安で跳ねあがっている。
(出典:ヤフーファイナンス)
成功したトレーダーは1度や2度は大きな相場を制している場合が多いが、やはり勝因は、ニュースを確認していたこと、そして75円台でエントリー、11月には決済するシナリオを描いていたことだろう。