投資で武装するならベンツ
東京都内の某所。取材の待ち合わせ場所に現れたのは、黒塗りのいかついベンツだった。ベンツは投資の「武装」の手段でもあり、実はIPO(新規上場株)の必勝法の一つでもある。これをやるだけでも、IPO投資の精度は高まるというのだ。
これを実践しているのがIPO、株式投資、不動産投資などで合計2億円以上の資産を築いたJACK氏。個人投資家の間では、IPO、PO投資で特に知られている人気投資家だ。
JACK氏がIPOに直面したのは2002年8月。三菱UFJ証券の担当者から「応募しませんか」と打診を受けたのがきっかけだった。シンプレクス・テクノロジーなのだが、公募価格19万2000円に対して、初値は99万9000円だった。5.2倍。わずか10日ほどで約80万円の利益をあげていた。
「確かにもっと前には、ヤフー、楽天やソフトバンクの時代もありましたが、それでもわずか数日で株価が何倍になるんですから、何だこの世界は、と思いましたね。IPOについて調べるようになったのはそれからでした」
金融危機時には冷え込んで上場そのものがなく閑散とした時もあったが、直近では第一生命など大物の上場、さらには初値で公募価格を上回る株も多く出るようになり、少しずつではあるが地合いの良化を思わせる。ならば、ノーリスクハイリターンを狙いたいところだ。
しかし、IPOを獲得するには戦略やテクニックが必要となる。「YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)」は今回、JACK氏の必勝法、さらには証券マンの事情、また地方在住投資家の事情などから幅広くIPO必勝法を検証してみたい。