オックスブリッジへ4割進学、韓国に英名門ボーディングスクールが開校

済州島に名門ボーディングスクールが続々オープン

 富裕層が子弟を世界のエリートに育成するために送り込む、欧米の名門ボーディングスクール。日本の富裕層がボーディングスクールへの進学を検討するとすれば、これまでは米国やスイスなどの学校に選択肢が限られていました。しかし、今後はアジアにいながらにして、欧米式エリート教育が受けられるようになるかもしれません。

 今、韓国では政府が主導する国家プロジェクトの1つとして、アジアにおけるエリート教育のハブを目指す「済州国際教育都市」計画が進められています。その第1弾として今秋、英名門ボーディングスクールが初の海外キャンパスを韓国の済州(チェジュ)島にオープンし、その後も続々と海外名門校がオープン予定です。

オックスブリッジ進学4割、英本校運営の初インターナショナルスクール

 済州島に最初にオープンするのが、160年の歴史をもつ英国のボーディングスクール「ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール(North London Collegiate School、NLCS)」。同校初の海外キャンパスとして、姉妹校の「ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール チェジュ(North London Collegiate School – Jeju、NLCSチェジュ)」が2011年9月にオープンします。

 今回、NLCSチェジュの金哲熙(キム・チョルヒ)代表理事に、同校の特長と、日本人が同校に留学するメリットを聞きました。

―NLCSチェジュの最大の特長はなんでしょうか。
「NLCSは、1850年創立の伝統ある女子校です。幼稚園生から高校生まで、幅広い年代の子供たちが学んでいます。フィナンシャル・タイムズ誌が発表した英国の国際バカロレア(IB)スクールのランキングでは、4年連続トップを獲得。オックスブリッジへの進学率は40%前後という高い数字を誇ります」

―NLCSチェジュも、ケンブリッジやオックスフォードに4割進学させることを目標にしているのでしょうか。
「我が校も、4割以上の進学率を出すことができると思います。アジアの子供たちは非常に優秀ですから。また英本校は歴史や伝統を非常に重視しているので、その伝統を汚すことがないよう、それにのっとった教育を私たちも行っていきます」

―NLCSチェジュは男女共学ですか? 韓国とそれ以外の国の生徒の比率はどの程度でしょうか。
「イギリス本校は女子校ですが、済州島では教育の公平性というところもあり、男女共学となっています。NLCSチェジュは、英国本校が教育課程全般を運営し、教師まで直接採用する韓国初のインターナショナルスクールです。多様性を重視していますので、3分の1が韓国人、その他は他国の生徒という割合になると予想しています」

―学校内の公共語は、授業も寄宿舎もすべて英語ですか?
「学校内だけでなく、教育都市の中ではすべて英語を使わなくてはなりません。しかし、強化科目としまして、韓国語、日本語、中国語、フランス語などが第2外国語として入ります」


英オックスフォード大学

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