現代の「仕手株」の意味

バブル時の仕手は本当の仕手ではない?

 昨今のこれだけコンプライアンスとかインサイダーとか株価操縦とか風説の流布などがうるさい世の中では、もう二度と見られません。

 ただ行き過ぎた規制が証券市場だけでなく日本経済全体にブレーキをかけ、現在に至っても一層その傾向が強まっていることも事実です。

 株式市場の方は、その後しばらくして空前のバブル相場に湧きます。これは明らかに金融緩和の行き過ぎという政策ミスだったのですが、それより大きな問題はその後今日に至るまで徹底的にバブル潰しを続け、バブルどころか底なしのデフレに突入しているにもかかわらず何も変えようとしないことです。

 バブル相場の時も「仕手株」はありましたが、それ以前の「仕手戦」とは違い、ひたすら超金融緩和で有り余る資金を使った「買占め」や「乗っ取り」でした。

 融資先のない銀行(特に日本興業銀行や日本長期信用銀行などの長期信用銀行)が節操もなく巨額融資を繰り返し、不動産とともにバブル相場を演出しました。

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