【月刊闇株新聞】最近の「増資マフィア」

悪玉ばかりではなかった

 IT企業と称したり、業績が振るわない企業の株価まで上昇しはじめ、ここで「業績の裏付けのない企業の増資ビジネス」が活況となってきました。「価格修正付き転換社債」などが編み出されたのもこのころです。

 当時は、今のような増資に関する規制も無く、結果的に業績不振の企業でもかなりの資金調達(増資)ができて業態転換に成功した企業も多く、また増資で発行された新株を買った投資家も儲かり、結果的に参加者全員がメリットを得ていたことになります。つまりそのころの「増資ビジネスの主要人物」は、今でいう「悪事ばかり働く増資マフィア」とは全く違っていたのです。

 ただ、その頃に新株予約権の発行が認められ、「資金がなくても増資ビジネスに参入できる道」が出来ていたことが後で重要な意味を持ってきます。

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