俺は1億2000万円出資したんだぞ
説明会の場所は両国国技館。普段は大相撲の会場だけに、マス席に座ることになったオーナーも。「座り心地悪いわよね。もうちょっと何とかならないのと思ったわ」(夫と2人で来た50代女性)。大雨の中わざわざ遠方から東京まで出てきた人もいた。九州から来たという男性は手厳しかった。それもそのはずで出資金は1億円以上だったからだ。
その男性は「社長、あなたは問題がないなどとこれまで言ってきたが、われわれを騙してきたのか」などと追及したのだという。三ヶ尻社長はうつむいて、答えることができなくなってしまったそうだ。
他にも「東電を刑事告訴すべきだ」「本当に口蹄疫と原発事故が原因なのか? 実は自転車操業だったんだろう」などという厳しい意見が続出したという。
また、出資して10年以上という60歳代の男性は7、8年前から徐々にポジションを減らしていったのだという。その理由を「今時、こんな高金利のモノないでしょ。宣伝も増やしていたし、危ないなと思っていましたから」と語った。賢明な選択であり、ダメージを最小限に抑えた。そして、男性は達観したような表情で最後にこう言った。
「みんな自己責任ということを忘れているよね」。
裁判所と清算方法について協議したり、東電の賠償支援機構にも要請するというが、やはり、みな忘れてはいけないことを忘れている。