金融資産10億円を保有している方は一部を資産運用に回そう
金融資産10億円を保有している方は、資産の一部を資産運用に回すとさらに資産を増やせる可能性があります。ただし無理をするのは禁物で、安全性を重視した資産を守る運用を心がけることが大切です。
安全性を重視した守りの運用をするには、複数の金融商品に分散投資をすることが重要です。なお、金融庁も分散投資のリスク軽減効果を認めています。
異なる値動きをする資産や銘柄を組み合わせて投資を行うのが「資産・銘柄の分散」の手法です。こうした手法を取り入れることで、例えば特定の資産や銘柄が値下がりした場合には、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする、といったように、保有している資産・銘柄の間で生じる価格変動のリスク等を軽減することができます。
分散投資をするには、複数の金融商品を組み合わせたポートフォリオを作成することが必要になってきます。この記事では金融資産10億円で資産運用をする際のポートフォリオの一例を紹介します。
貯金10億円ある人におすすめの資産運用方法やポートフォリオ
貯金から生活資金を除外した余剰資金10億円を保有している方は、ヘッジファンドやプライベートバンクなど自動的に分散投資ができる金融商品が向いています。ここでは、ヘッジファンドやプライベートバンクを中心に据えたポートフォリオの一例を紹介します。
資産運用方法 | 資産の割合 | 資産の金額 |
---|---|---|
プライベートバンク | 30% | 3億円 |
国債 | 20% | 2億円 |
仕組債 | 15% | 1億5千万円 |
REIT | 15% | 1億5千万円 |
ヘッジファンド | 20% | 2億円 |
プライベートバンク:3億円(30%)
余剰資金10億円で資産運用をする場合は、10億円のうち30%の3億円をプライベートバンクで運用すると、分散投資の効果が一層高まります。
プライベートバンクは、1億円以上の金融資産がある富裕層向けの金融サービスです。資産を預け入れることで、資産運用の専門家であるプライベートバンカーに資産運用を一任できます。
そして、プライベートバンカーは複数の金融商品を厳選して資産運用を行うため、自動的に分散投資ができます。
さらに、プライベートバンクは資産運用だけでなくコンサルティングサービスも充実しており、相続や事業承継など富裕層に特有の悩みの相談にも乗ってもらえます。
また、10億円をプライベートバンクに預けた場合の資産の増え方をシミュレーションしたい方は「資産10億円をプライベートバンクで運用!投資した場合の資産の増え方は?」をぜひ参考にしてください。
国債:2億円(20%)
余剰資金10億円で資産運用をする際は、10億円のうち20%の2億円を国債で運用すると安全性を重視した資産を守る運用に大きく貢献します。個人向け国債の利回りは0.05%(※)と低いですが、年利0.001%の普通預金で運用するよりもお得です。
(※)財務省「個人向け国債」
日本は対外純資産が30年連続で世界第一位であり、潤沢な対外純資産に裏付けされた日本国債は安全資産として認められています。元本割れを起こすリスクは比較的低いと考えられており、満期を迎えるまで年に2回利子を受け取れ、満期になると元本は償還されます。
資産運用の安全性を向上させるためにも、資産の一部を国債で運用することを検討しましょう。
仕組債:1億5千万円(15%)
余剰資金10億円で資産運用をする際は、10億円のうち15%の1億5千万円を仕組債で運用すると資産を増やせる可能性が高まります。
仕組債はハイリスク・ハイリターンの金融商品ですが、資産全体の15%程度であれば資産全体を失ってしまうような大きな損失を避けることが可能です。
仕組債は社債の一種ですが、仕組みが複雑なデリバティブ(金融派生商品)に該当します。仕組債は一般的な社債と比べると高利回りであり、年利6%(※)の利回りが期待できるものもあります。
(※)あおぞら銀行 BANK「仕組債」
ただし、満期時にノックイン判定水準以下になると、元本割れを起こしてしまうリスクがあります。このように、仕組債はハイリスクな金融商品であることを知っておきましょう。
REIT:1億5千万円(15%)
余剰資金10億円で資産運用をする際には、全体の15%の1億5千万円をREIT(リート)で運用すると、実際に物件を購入しなくても手軽に不動産投資ができます。REITは投資信託の一種で、投資家から集めた資金で間接的に物件を購入し、利益が出たら投資家に分配されます。
なお、日本国内の複合商業施設やホテルなどの収益物件に投資する「J-REIT(不動産投資信託)」の分配金利回りは3~5%程度(※)です。余剰資金10億円の15%の1億5千万円をJ-REITで運用すると、年間で450万円~750万円程度の利益が期待できます。
(※)JAPAN-REIT.COM「利回り一覧」
ヘッジファンド:2億円(20%)
余剰資金10億円で資産運用をする場合は、10億円のうち20%の2億円をヘッジファンドで運用すると分散投資の効果が一層高まります。
ヘッジファンドは、1,000万円以上の資産がある富裕層向けの金融商品であり、投資のプロであるファンドマネージャーが運用を行います。ファンドマネージャーが厳選した複数の金融商品で資産運用するので、ヘッジファンドは分散投資に大きく貢献します。
なおヘッジファンドでは、マーケットの状態に関係なく年利10%以上の絶対収益の獲得を目指して運用するので、相場が暴落した局面でも利益を出せる可能性があります。
貯金10億円で30年間の資産運用シミュレーション
それでは次に、貯金10億円を1,3,5,7,10%の利回りで30年間資産運用したときのシミュレーションを紹介します。なおこのシミュレーションでは、利益が出た場合に利益を再投資する複利運用を前提とします。
利回り | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
---|---|---|---|
1% | 11億462万円 | 12億2,019万円 | 13億4,785万円 |
3% | 13億4,392万円 | 18億611万円 | 24億2,726万円 |
5% | 16億2,889万円 | 26億5,330万円 | 43億2,194万円 |
7% | 19億6,715万円 | 38億6,968万円 | 76億1,226万円 |
10% | 25億9,374万円 | 67億2,750万円 | 174億4,940万円 |
貯金10億円を年利3%で運用すると、10年後には13億4,392万円、20年後には18億611万円、30年後には24億2,726万円まで資産を増やせます。
安全性を重視した資産を守る運用であっても、年利3%は十分に狙える範囲です。また、長期投資をすると複利効果が得られるので、さらに大きく資産を増やせる可能性が高まります。
なお、ヘッジファンドだと年利10%以上を狙えます。貯金10億円を年利10%で運用すると、10年後には25億9,374万円、20年後には67億2,750万円、30年後には174億4,940万円まで資産を増やせます。
さらに、資産運用金額ごとに資産の増え方をシミュレーションしてみたい方は、以下のリンクもチェックしてみましょう。
貯金10億円で資産運用するときのポイントや注意点
貯金10億円で資産運用する際には、以下の3点に注意することが大切です。この注意点を意識して守ることで、資産運用のリスクを理解したうえで納得して投資できるでしょう。
資産を守る運用を心がける
貯金10億円で資産運用をする際は、資産を守る運用を心がけましょう。10億円の貯金があれば、年利1%の運用でも年間で1,000万円の利益が出るので、無理に攻めた投資をして元本を減らすことは避けましょう。
そして資産を守る運用をするには、利回りの高さだけではなく、リスクについても考慮することが大事になってきます。リスクとリターンは比例関係にあり、高いリターンを狙える金融商品はリスクが高いことを知っておきましょう。
複数の投資先に分散投資する
貯金10億円で資産運用をする場合、複数の投資先に分散投資することが大切です。金融庁は、分散投資することによるリスク軽減効果を指摘しています。
特定の資産や銘柄が値下がりした場合には、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする
なお、先に紹介したポートフォリオは分散投資の一例であり、複数の金融商品に投資先を分散させることで資産を守る運用に大きく貢献します。また分散投資をすることで、リスクを抑えつつも、資産の一部を仕組債など高利回りの金融商品にも投資できるようになります。
投資詐欺には気を付ける
貯金10億円で資産運用をする際は、投資詐欺には気を付けるようにしましょう。金融庁は投資家に対して詐欺的な投資勧誘(※)に注意をすることを呼びかけています。特に「上場確実ですので、必ず儲かります!」「元本も保証します!」などの言葉には注意しましょう。
(※)金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」
しかし、詐欺の手口は非常に巧妙であり、注意していても騙されてしまうことがあります。投資詐欺に騙されないようにするには、投資話を聞いた後に、信頼できるファイナンシャルプランナーや投資助言会社などの第三者に相談すると良いでしょう。
貯金10億円の資産はヘッジファンドでの運用を検討しよう
ここまで見てきた通り、貯金がすでに10億円ある方は、元手資金を減らさないことを意識した分散投資が大切です。また、富裕層を狙った投資詐欺も存在するため、資産運用に詳しい第三者に相談することも欠かせません。
一方で、どの金融商品に投資をすれば良いのか・そもそも誰に相談するのが良いのかわからない方も多いでしょう。そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。
ヘッジファンドダイレクトでは、貯金10億円など超富裕層の方の運用実績が豊富なヘッジファンドを紹介しているので、今ある資産を守りながら運用したいという投資家のニーズに合った資産運用をサポートしています。